社員が安心して働ける職場をつくるために欠かせない「産業保健」。
健康経営に取り組み始めると、
「産業保健って何?」「産業医との違いは?」「中小企業でも利用できるの?」
という疑問を持つ企業担当者も多いのではないでしょうか。
実は産業保健には、企業が無料で利用できる支援制度が数多くあります。
しかし、その存在を知らず、十分に活用できていない企業も少なくありません。
今回は、産業保健とは何か、企業が利用できる代表的な支援機関や活用方法について分かりやすく解説します。
産業保健とは?
産業保健とは、【働く人が安全で健康に働き続けられるよう支援する活動全般】を指します。
健康診断だけではありません。例えば、
長時間労働対策
メンタルヘルス対策
職場環境の改善
腰痛予防
熱中症対策
治療と仕事の両立支援
健康相談
管理職教育
これらもすべて産業保健の一つです。
つまり、「病気になってから対応する」のではなく、病気を予防し、安心して働ける職場をつくることが産業保健の目的です。近年では、健康経営を進めるうえでも欠かせない存在となっています。

中小企業でも産業保健は利用できる?
「産業保健は大企業だけのもの」と思われがちですが、それは違います。
50人未満の事業場でも、多くの産業保健サービスを無料で利用できます。
特に国は、中小企業向けの支援を充実させています。
その代表的な機関が、産業保健総合支援センター(さんぽセンター)です。
産業保健総合支援センター(さんぽセンター)とは?
産業保健総合支援センター(通称:さんぽセンター)は、
独立行政法人労働者健康安全機構が運営している公的機関です。
全国47都道府県に1つ設置されており、中小企業を中心に無料で産業保健支援を行っています。
「産業保健について相談したい。」「どこへ相談したらいいか分からない。」
そんな企業の最初の相談窓口になる存在です。
さんぽセンターで相談できる内容
相談できる内容は非常に幅広く、例えば、
健康診断後の対応方法
ストレスチェック制度
メンタルヘルス対策
ラインケア研修
長時間労働対策
産業医との連携
職場環境改善
治療と仕事の両立支援
復職支援
健康経営への取り組み
などがあります。
必要に応じて、
産業医
保健師
労働衛生コンサルタント
社会保険労務士
など、専門家から無料でアドバイスを受けることもできます。
さんぽセンターの利用方法
利用方法は難しくありません。
各都道府県の産業保健総合支援センターへ電話やホームページから相談を申し込むだけです。
相談内容に応じて、
来所相談
オンライン相談
訪問支援
研修参加
など、企業に合った支援を受けることができます。
「まだ何が課題か分からない。」という段階でも相談可能です。
まずは一度問い合わせてみることをおすすめします。
「こころの耳」でメンタルヘルス対策
産業保健を語る上で欠かせないのが、厚生労働省が運営する「こころの耳」です。
こころの耳では、
働く人向け
管理職向け
企業担当者向け
それぞれに役立つ情報が数多く公開されています。例えば、
セルフケア
ラインケア
ストレスチェック制度
メンタルヘルス研修
相談窓口
動画教材
セルフチェック
など、すべて無料で利用できます。
社員教育にも活用しやすく、メンタルヘルス対策を始めたい企業には非常におすすめです。

地域産業保健センター(地さんぽ)とは?
もう一つ、中小企業にぜひ知っていただきたいのが地域産業保健センター、通称、地さんぽです。
正式には「地域産業保健センター」と呼ばれ、労働者50人未満の事業場を対象に産業保健サービスを提供しています。「さんぽセンター」と名前が似ていますが、それぞれ役割が少し異なります。
地域産業保健センターでは、主に地域の産業医などが中心となり、
健康診断結果についての相談。
長時間労働者への面接指導。
産業医による健康相談。
職場の健康管理に関する助言。
などを無料で受けることができます。特に、
「産業医を選任する義務はないけれど、専門家へ相談したい。」という企業にとって、とても心強い存在です。
利用方法は、お近くの地域産業保健センターへ電話やホームページから申し込みを行います。
相談内容に応じて、面談や訪問などの支援を受けることができます。
| サービス名 | 主な対象 | 主な支援内容 | 利用料金 | こんな時におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| 地域産業保健センター(地さんぽ) | 労働者50人未満の事業場 | 産業医による健康相談、健康診断後の意見聴取、長時間労働者への面接指導など | 無料 | 産業医へ相談したいが、自社では選任義務がない企業 |
| 産業保健総合支援センター(さんぽセンター) | すべての企業(特に中小企業) | 健康経営、メンタルヘルス、ラインケア、治療と仕事の両立、研修、専門家相談など | 無料 | 健康経営や産業保健を何から始めればよいか相談したい企業 |
| こころの耳 | 働く人・管理職・企業担当者 | メンタルヘルス情報、セルフケア、ラインケア、ストレスチェック、動画教材、相談窓口 | 無料 | 社員教育や管理職研修、メンタルヘルス対策を始めたい企業 |
産業保健とコラボヘルスの関係
産業保健は企業だけで行うものではありません。
健康保険組合。協会けんぽ。産業保健総合支援センター。地域産業保健センター。こころの耳。健康支援事業者。
そして企業。それぞれが役割を持ち、連携して社員の健康を支える考え方がコラボヘルスです。
健康保険組合は健康診断や健康データを提供する。
産業保健総合支援センターは専門的な相談や研修を行う。
地域産業保健センターは産業医による相談を支援する。
健康支援事業者は現場で健康施策を実践し、継続をサポートする。
企業は働きやすい環境を整える。
このように、それぞれの強みを活かして社員の健康づくりを進めることが、コラボヘルスの目的です。
コラボヘルスについては、別の記事でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
関連記事
「コラボヘルスとは?無料で使える支援制度を活用して健康経営を加速させよう」
https://kenko-stretch.com/collabo-health/
健康支援事業者を活用するとさらに効果的
無料で利用できる制度は数多くあります。しかし、
「制度が多すぎて分からない。」「何から始めればいいのか判断できない。」「利用方法は分かったけれど、現場へ浸透しない。」
という企業も少なくありません。
そこで私たちのような健康支援事業者が伴走します。
企業ストレッチでは、
健康課題の整理
健康経営優良法人認定サポート
職場ストレッチ
健康セミナー
管理職研修
健康施策の運営サポート
などを通して、企業に合った産業保健活動を一緒に進めています。
まずは無料で利用できる制度を最大限活用すること。そして、必要に応じて専門家の支援を受けること。
この流れが、中小企業にとって最も無理なく健康経営を進める方法だと考えています。

まとめ
産業保健とは、社員が健康で安心して働ける職場をつくるための取り組みです。健康診断だけではなく、
メンタルヘルス
長時間労働対策
職場環境改善
治療と仕事の両立支援
管理職教育
など幅広い活動が含まれます。また、
産業保健総合支援センター(さんぽセンター)
地域産業保健センター(地さんぽ)
こころの耳
といった無料で利用できる公的支援も充実しています。
これらを上手に活用することが、健康経営を無理なく進める第一歩です。
企業だけで抱え込まず、コラボヘルスの考え方を取り入れながら、自社に合った支援を活用していきましょう。
当社の健康経営優良法人認定サポートやコンサルティングではこういった情報も提供しております。
最大限、公的制度を使う事で、むしろ費用を抑えた健康経営を実現出来ます。
https://kenko-stretch.com/kenko-keiei-nintei-support/
参考リンク
- 厚生労働省|産業保健について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05108.html - 労働者健康安全機構|産業保健総合支援センター(さんぽセンター)
https://www.johas.go.jp/shisetsu/tabid/578/Default.aspx - 労働者健康安全機構|地域産業保健センター(地さんぽ)のご案内
https://www.johas.go.jp/chisanpo/tabid/1266/Default.aspx - こころの耳|働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
https://kokoro.mhlw.go.jp/ - 経済産業省|健康経営について
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_keiei.html
企業ストレッチとは
大阪府松原市を拠点にする企業ストレッチは、
「健康」を「組織の活力」につなげる、企業向けの健康経営をサポートする会社です。
ヘルスケア研修・体操教室・コンディショニングサポートなどの運動プログラムから、
健康経営優良法人の認定サポートまで、導入から定着・内製化までしっかり伴走。
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