「最近太ってきた気がする。」
「健康診断で体重について指摘された。」
そんな経験はありませんか。実際、日本では生活習慣の変化に伴い、肥満の人は少しずつ増えています。
一方で、日本は世界的に見ると肥満率が低い国でもあります。では、
「日本人は本当に肥満が増えているのか?」
「海外と比べるとどうなのか?」
「なぜ日本人はBMIの基準が違うのか?」
今回は厚生労働省の資料をもとに、肥満の現状や健康への影響、健康的なダイエットの考え方について分かりやすく解説します。
日本人の肥満は増えている?
厚生労働省の「令和5年国民健康・栄養調査」によると、日本では男性の肥満者(BMI25以上)は長期的に増加傾向にあります。
特に40〜60代男性では、BMI25以上の割合がおよそ3割を超えており、中年以降の肥満が大きな課題となっています。
一方で女性は年代によって傾向が異なります。
若い女性では「やせ」が多く、高齢になるにつれて肥満の割合が増えるという特徴があります。
つまり、日本では「全世代が肥満化している」のではなく、
年代や性別によって課題が異なることが分かっています。

世界と比べると日本は太っている?
実は、日本は世界的に見ると肥満率が非常に低い国です。
例えば成人肥満率を比較すると、おおよそ次のような傾向があります。
| 地域 | 肥満率の傾向 |
|---|---|
| アメリカ | 非常に高い |
| カナダ・オーストラリア | 高い |
| ヨーロッパ | 日本より高い |
| 日本 | 低い |
| 韓国 | 日本と同程度 |
| 中国 | 日本よりやや高い傾向 |
欧米では成人の3〜4人に1人以上が肥満という国も珍しくありません。
それに比べると、日本は世界でもトップクラスに肥満率が低い国です。
しかし、「世界と比べて低いから安心」というわけではありません。
日本人には、日本人特有の健康リスクがあります。
日本人はBMIの基準が違う?
BMIとは、体重(kg)÷身長(m)² で計算される肥満の指標です。
WHOでは、BMI30以上を肥満としています。一方、日本ではBMI25以上が肥満と判定されます。
「なぜ日本だけ基準が違うの?」と思われるかもしれません。その理由は、
日本人を含むアジア人は、欧米人よりも内臓脂肪が付きやすく、糖尿病や高血圧などの生活習慣病になりやすい体質だからです。
つまり、同じBMIでも、日本人の方が病気になるリスクが高いことが分かっています。そのため、日本肥満学会ではBMI25以上を肥満として管理しています。体重だけを見るのではなく、
「病気になるリスク」まで考えた基準になっているのです。

なぜ肥満になる人が増えているの?
肥満の原因は一つではありません。最も大きいのは、
消費エネルギーより摂取エネルギーが多い状態が続くことです。
例えば、
デスクワークが増えた
車移動が多くなった
エレベーターを使うことが増えた
コンビニや外食が増えた
スマートフォンを見る時間が長くなった
こうした生活習慣の変化によって、運動量は減る一方で、高カロリーな食事を摂る機会は増えています。
さらに、睡眠不足やストレスも食欲へ大きく影響します。
睡眠不足になると食欲を増やすホルモンが増え、満腹を感じにくくなることが知られています。
その結果、「甘いものが欲しくなる。」「夜食を食べてしまう。」という悪循環が起こります。
つまり肥満は、食事だけではなく、生活習慣全体が関係しているのです。
肥満になるとどんなリスクがある?
「少しくらい太っていても大丈夫。」そう思う方もいるかもしれません。
しかし、肥満はさまざまな病気のリスクを高めます。例えば、
高血圧
糖尿病
脂質異常症
心筋梗塞
脳卒中
睡眠時無呼吸症候群
変形性膝関節症
腰痛
脂肪肝などです。
特に「内臓脂肪型肥満」では、複数の生活習慣病を同時に発症するリスクが高まります。
だからこそ、体重を減らすことだけではなく、「健康を維持するための生活習慣」を身につけることが大切なのです。
健康的にダイエットするために大切な3つのポイント
「ダイエット」と聞くと、食事制限を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、本当に大切なのは、
一時的に体重を減らすことではなく、健康的な生活習慣を続けることです。
そのためには、「食事」「睡眠」「運動」の3つをバランスよく整えることが欠かせません。
食事は「減らす」ではなく「整える」
ダイエット中だからといって、ご飯を全く食べない。サラダだけで済ませる。
そんな食生活を続けると、筋肉量が減り、基礎代謝も低下してしまいます。
その結果、痩せにくく、リバウンドしやすい身体になってしまいます。
大切なのは、主食・主菜・副菜をそろえたバランスの良い食事です。また、
野菜から食べる
よく噛んで食べる
甘い飲み物を減らす
間食を見直す
こうした小さな工夫でも、摂取エネルギーを無理なく抑えることができます。
睡眠不足はダイエットの大敵
睡眠は体重管理にも大きく関係しています。睡眠不足になると、
食欲を増やすホルモン「グレリン」が増え、満腹感を高めるホルモン「レプチン」が減少するといわれています。
そのため、「いつもより食べてしまう。」「甘いものが欲しくなる。」という状態になりやすくなります。
さらに、疲労が残ることで活動量も減り、エネルギー消費も少なくなります。
毎日十分な睡眠を確保することは、健康だけでなくダイエットにも欠かせない習慣です。
【理学療法士が教える】もしかして睡眠負債?日本人が抱える眠りの大問題!
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運動は「続けられること」が一番
運動も、毎日1時間走る必要はありません。例えば、
一駅分歩く。
エレベーターではなく階段を使う。
スクワットを10回行う。
食後に15分散歩する。
このような小さな運動を積み重ねるだけでも、エネルギー消費は増えていきます。
また、筋肉量を維持することで基礎代謝も保ちやすくなります。
「頑張る運動」ではなく、「続けられる運動」を見つけることが成功のポイントです。

ダイエットについてもっと詳しく知りたい方へ
今回は肥満について解説しましたが、健康的なダイエットについては別の記事で詳しく紹介しています。
食事の考え方。リバウンドしにくい生活習慣。運動や睡眠との関係などを詳しくまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください。
関連記事
「ダイエットとは?無理なく続けられる健康的な生活習慣の作り方」
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まとめ
日本は世界的に見ると肥満率が低い国です。しかし、
男性では肥満が増加傾向にあり、日本人は欧米人よりも低いBMIでも生活習慣病になりやすいことが分かっています。そのため、日本ではBMI25以上を肥満として管理しています。
肥満を防ぐために大切なのは、無理な食事制限ではありません。
バランスの良い食事。
十分な睡眠。
適度な運動。
この3つを毎日の生活へ少しずつ取り入れることです。
ダイエットとは、「痩せること」ではなく、健康的な生活習慣を続けることです。
無理なく続けられる自分なりの生活習慣を見つけ、健康な身体づくりを目指していきましょう。
参考リンク
- 厚生労働省|令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001338334.pdf - 日本肥満学会|肥満症診療ガイドライン
https://www.jasso.or.jp/ - WHO|Obesity and overweight
https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/obesity-and-overweight
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