こんにちは、理学療法士の川端です。
毎日パソコンやスマホと向き合う中で、「あー、また肩が凝ってるな…」と感じていませんか?
肩こりは多くの人が抱える悩みですが、特に女性は男性以上に肩こりに悩まされています。
実は、厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、女性が自覚する症状の第1位は長年「肩こり」が占めているのです。 肩こりはもはや、働く女性にとっての「国民病」と言っても過言ではありません。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/04.pdf
この記事では、なぜ女性のオフィスワーカーに肩こりが起きやすいのか、その根本原因と、理学療法士の視点から効果的な対策を画像付きで分かりやすくお伝えします。

1. なぜ?女性のオフィスワーカーに「肩こり」が多い3つの原因
肩こりの原因は様々ですが、オフィスワークが中心の女性に特に多い理由として、以下の3つが挙げられます。
① 筋肉量の少なさ
一般的に、女性は男性に比べて筋肉量が少ない傾向にあります。 頭の重さは成人で約4~6kgとされており、この重い頭を支える首や肩の筋肉には常に負担がかかっています。筋肉量が少ないと、この負担に耐えきれず、筋肉が緊張しやすくなるのです。
② 長時間同じ姿勢でのデスクワーク
パソコン作業では、どうしても前かがみになりがちです。 この姿勢が続くと、首から肩、背中にかけて広がる「僧帽筋」という大きな筋肉に絶え間なく負荷がかかります。特に猫背や巻き肩の姿勢は、肩甲骨の動きを悪くし、血行不良を引き起こすため、肩こりを慢性化させる大きな原因となります。
③ 冷えとストレス
女性は男性に比べて、体温を保つための筋肉が少ないため冷えやすいです。エアコンが効いたオフィスで体が冷えると、血行が悪くなり、肩の筋肉も硬くなってしまいます。 また、ストレスを感じると自律神経が乱れ、無意識に筋肉が緊張し、肩こりを引き起こすことがあります。

2. 専門家が勧める!根本改善のための簡単ストレッチ3選
肩こりを根本的に改善するためには、硬くなった筋肉をほぐし、血行を良くすることが大切です。 ここでは、オフィスでも簡単にできる効果的なストレッチを3つご紹介します。
(1) 肩甲骨はがしストレッチ(背中の血行改善)
1.椅子に浅く座り、背筋を伸ばします。
2.両手を肩に置き、ひじを大きく使って、ゆっくりと円を描くように回します。
3.まずは前回しを10回、次に後ろ回しを10回行います。
ポイント:①肩甲骨が動いているのを意識しながら、深呼吸を忘れずに行いましょう。
②後ろに大きく動かす事を意識して行う。後ろが特に硬くなりやすいです!

(2) 胸張りストレッチ(猫背改善)
1.椅子に座ったまま、体の後ろで両手を組みます。
2.肩甲骨をグッと引き寄せるように胸を張り、組んだ手を斜め下へゆっくりと引っ張ります。
3.気持ちよく伸びているところで10秒キープします。
ポイント:猫背で硬くなりがちな大胸筋を伸ばすことで、正しい姿勢を取りやすくなります。

(3) 首筋ストレッチ(首の緊張緩和)
- 椅子に座り、背筋をまっすぐに伸ばします。
- 右手で頭の左側を軽く押さえ、ゆっくりと右側に倒します。左側の首筋が伸びるのを感じましょう。
- 気持ちよく伸びているところで10秒キープし、反対側も同様に行います。 (ポイント:首に負担がかからないよう、無理のない範囲で行うことが重要です。)

3. 根本から「肩こり」にサヨナラする3つの生活習慣
日々のセルフケアに加えて、以下の3つの習慣を意識することで、肩こりになりにくい体づくりができます。
- 1時間に1回は立ち上がって体を動かす:長時間同じ姿勢でいることを避け、休憩時間に簡単なストレッチや体操を取り入れましょう。
- 正しい座り姿勢を意識する:深く腰掛け、背筋を伸ばし、画面の高さが目線と合うように調整しましょう。
- お風呂で体を温める:湯船に浸かって体を温めることで、全身の血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎます。
最後に
肩こりを放置すると、頭痛や吐き気、ひどい場合は自律神経失調症につながることもあります。 痛みを感じる前に、日々の生活の中で少しずつケアを取り入れることが大切です。
「セルフケアだけではなかなか改善しない」「自分に合った方法が知りたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
理学療法士として、一人ひとりの体の状態に合わせた根本改善のサポートをさせていただきます。
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